近年、眼の痒み、チクチク感、ゴロゴロ感といった同じ症状を訴えている患者さんが増えています。およそ3人に1人が患うこの病態に、ドライアイという名称が付けられています。

このような患者さんの数の大幅な増加は、主にスクリーンの使用、リモートワーク、マスク着用などの現代のライフスタイルに由来するものですが、環境因子(汚染、煙、日光など)とも密接な関係があります。こうした状況から、眼科診療所がこの押し寄せる患者さんを管理できるようにするために、診療を系統的に実施する方法を再考する必要があります。

ここでは、フランスのロアンヌにある個人診療所で、ドライアイ患者さんの治療に成功している組織の例を検討します。最初の問題は以下のとおりです:

どうすればドライアイ患者さんを迅速に特定できるか?

診療所に到着したどの患者さんも、最初に必ず必要となるのが待合室での待機です。この待ち時間を利用して、ドライアイ症状の頻度と重症度を評価する質問票に記入してもらったらどうでしょうか。現在は、患者さんが一人で記入できる質問票が多数あります。たとえば、DEQ-5、OSDI、SPEEDなどの質問票が挙げられます。

 

この質問票の記入が終わり次第、患者さんの診察を開始することができます。眼科医はその後、危険因子を特定するための質問、細隙灯検査のほか、自由縁、マイボーム腺開口部および顔面皮膚の検査によるスクリーニング診察を実施することができます。

患者に行われたLacryDiag検査患者さんがドライアイであることを確認したら、さらに包括的な検査を実施してドライアイの種類と重症度を明らかにするために、この病態に特化した診察を提案します。

 

このドライアイ専門の診察は、専門アシスタントとともに週2日実施します。LacryDiag®装置を用いて非接触検査(NIBUT、インターフェロメトリー、涙液メニスカス高、マイボグラフィー)を実施します。この検査手順は、患者さんに疾患および推奨される治療法に関して説明し、開始した治療の結果を評価するのに不可欠です。

 

マイボーム腺機能不全によるドライアイの場合(症例の80%超)には、この専門の診察時に眼瞼ケア、IPLセッションおよびマイボーム腺圧出を実施することができます。

 

ルミバードメディカルでは、患者さんに対する情報伝達資料一式を提供しています。このツールには、病態、その原因と症状および利用可能な治療法に関する情報を記載しています。

 

選択した治療プロトコールがIPLの場合は、IPL同意書に署名を得る必要があります。この同意書は、ルミバードメディカルが提供する患者さん向け説明キットに入っています。

C.STIM® IPLセッションを系統的に実施するには

標準的なC.STIM IPLプロトコールは、7~15日間隔で3回のセッションから成り、以下のように構成されます。

 

セッション1(約30分)

  • LacryDiag®眼表面分析装置を用いたドライアイの精密検査。ここでは、インターフェロメトリー、涙液メニスカス高測定、マイボグラフィーおよびNIBUTの4種類の検査を実施します。全検査に要する時間は10分未満です。
  • C.STIM IPLセッション1:初回IPL治療を施行します。治療結果を最善のものとするため、治療後に手動またはマイボーム腺鉗子を用いてマイボーム腺圧出を行うことが推奨されます。IPLの温熱作用によって、これが容易になります。毎日、眼瞼を清潔な状態に保つことの重要性と取り入れるべき生活習慣を患者さんに説明することも、長期的な効果を得るための成功の鍵となります。以上のことから、IPLセッションは計約20分続きます。

セッション2(約15分):

C.STIM® IPL治療の2回目のセッションを実施します。マイボーム腺が依然として閉塞している場合は、鉗子を用いてマイボーム腺圧出を行うこともあります。

IPL治療スキーム

セッション3(約25分): 

  • LacryDiag®眼表面分析装置を用いてドライアイの精密検査を実施して、IPLセッション1および2の効果を確認します。
  • C.STIM® IPLセッション3:C.STIM IP治療の3回目のセッションを実施します。

症例によっては、IPLセッションを4回実施するのが望ましい場合もあります。数ヵ月後にフォローアップセッションを実施することが推奨されます

セッション4(約25分): 

  • 3回のIPLセッションの結果を評価するために、3ヵ月または6ヵ月時点でのフォローアップ診察を提案することができます。 
  • LacryDiag®を用いたドライアイの精密検査。
  • 眼瞼ケアの遵守状況と患者さんの生活習慣を確認するために話し合います。

 

IPL療法は迅速かつ簡便で多数の作用のある治療選択肢ですが、最善の効果を得るには他の治療法と併用する必要があります。

 

特に、眼瞼ケア(眼瞼を温め、マッサージして、洗浄)を日常的に行い、IPLの効果を最善のものとするために生活習慣を整える必要があります。

 

IPLの効果が持続する期間は患者さんごとに異なります。患者さんが常に眼瞼を清潔な状態に保つことを遵守するかどうかによりますが、IPLの効果は6ヵ月から1年持続します。患者さんが呈する症状に応じて、再度IPLを提案することができます。